バトルオブスピラ - ドラゴンイーター

ドラゴンイーター

バトルオブスピラ Battle of Spira

スピラは獣人たちが暮らす世界
かつて神の使いであるドラゴンたちが地上を支配していたが、
魔法の力をもった英雄たちに討ち取られた後食われた
この英雄たちはドラゴンイーターと呼ばれ、ドラゴンの超人的な力を得て
地上の戦乱を制し、大国の王となっていった。
彼らは不老不死ではないが、そのドラゴンの力は子孫に受け継がれ
後に王族特権と呼ばれるようになる

魔法と王族特権。これはその英雄たちの血脈の力であり、
常人ではいくら努力しても絶対に覆すことはできない
スピラの世界は魔法と特権の二つをもつ人間たちが
王族や貴族として、この世を支配していた
常人と特権者の戦闘力と生涯年収の差は、およそ100~1000倍といわれており
凡夫の生まれは、強力な王族特権者たちに蹂躙され、庇護を求めることでしか
生活することができなかった。

ドラゴンイーターの伝説はよくある英雄譚である。
しかしその内容は見方を変えれば忌わしい内容である
神の使いであるドラゴンを殺して食らい、
そのもののと子孫は、英雄王として永遠に世を統べる
常人ではその支配を決して覆すことができない
ドラゴンイーターは神の力と人間の欲望を持つ、悪魔のような存在である

舞台はそのスピラの世界の大国、ラファエル王国
ハロルドというリッチの出現が争いの芽となる
ハロルドは典型的な闇の魔術師で、人知れず奴隷をかき集め
拷問によって嘲り、生贄によって貪り、強力な魔力を得ていた。
彼は手に入る奴隷が枯渇すると、小さな村々にまでその触手を伸ばした

しかしハロルドは既存のリッチとは一線を画した存在である
彼は、ピッグマンという富豪の側近の地位を持っており
このピッグマンを隠れ蓑とし、操ることによって、
糾弾されることなく富も人も自由に扱える立場にあった

ピッグマンは世界中の富を吸い寄せるという王族特権をもっており
ペンタグラムというラファエル最大の都市の領主にして、財力と権力の頂点に立つ人物である。
またハロルド自身も隣国のクリザリドの王族出身であり、強力な王族特権を持つ
それゆえ邪悪の化身であるハロルドを、誰一人阻止することができない

ハロルドは親友の天才魔術師オーウェンと協力し
着用者を意のままに操る魔法の首輪を開発する
この首輪を使えば、奴隷でも捨石の戦士としてでも
着用者を好きなように操ることができる

この首輪は忌わしいものでありながら、世の権力者たちはこぞって欲しがった
奴隷でも領民でもかきあつめ、この首輪をはめれば自分たちは一生安泰なのだ
首輪をはめられた人間は、人命を無視した過酷な労働に従事させられ、反抗することはできない
そして首輪をはめられた人間のアニマ(魂)はその恨みと苦しみによって、
死してなお天に帰れず、ナイトメア(黒き子供)として、この世にとどまる
ハロルドはこれを知って、強欲な富豪たちのために首輪を量産した

ハロルドが作った首輪は高性能なものなのだが、一つだけ隠された仕掛けがあった
それはハロルドが望めば、コントローラーを自分に移し替えることができる
それによって、首輪をはめた奴隷や農奴を自分のものにでき、一斉蜂起させ
世界を混乱のるつぼにおとし、その犠牲になった人間たちの魂を啜るのが
ハロルドの世界征服の計画だった

ラファエル王家はピッグマン(ハロルド)と表裏とも友好関係にあるが、
すべての手の内を明かしたわけでない。
ちょうどハロルドが自分の素性を明かさないように
王家はハロルドがとてつもなく危険な存在だと感づいており、
ハロルドを抹殺する方法を密かに模索している。
しかし利害関係が一致している今は、無益な対立を避けている

ラファエル王家がハロルドを排除する目的は、世界を救うことではない
ハロルドがもつ邪悪な遺物とピッグマン、ペンダグラムを我が物にすることである
首輪のコントローラーをラファエル王族のものにできれば、
ハロルドに代わって、世界を支配できるだろう

一方、王族とハロルドの思惑の外には、それらの打倒者が目覚め始める
ハロルドの旧友、オーウェンは首輪を忌わしいものだと気付き、離反
罪の呵責に際悩まされながら、放浪の教師という世捨て人のような生活を送っていた
その放浪の生活の中で、偶然二人の運命の子を保護する。
青の王ミリーと、赤き竜の巫女テイザである

ミリーは村落の生まれで小さな少女でありながら、
実は高貴な王族の血筋を引くという、神話に登場する英雄のような存在である
魔法、才能、王族特権、そのすべてを生まれながらにして持つ選ばれし者であり、
ハロルドと王族の野望をたった一人で打ち砕けるほどの潜在力を秘める
ミリーの正体は始祖のドラゴンイーター、青の王の生まれ変わりである
その能力と王族特権はかつての英雄王の証明であり、世を統べる権利を持つ

テイザは赤き竜の生贄に捧げられた奴隷であり、赤き竜はそれを自らの巫女として選ぶ
自らの眼球を託す代わりに、残根の魂である黒き子供たちの怒りと憎しみを束ね
人間たちの欲望を裁く灼熱の審判をもたらし、
禍の元凶である魔法、王族、首輪、すべてを焼き払えと命令される

赤き竜は魔法、首輪、ドラゴンイーターがそろう時、
地上はそれらに永久に支配されると予知しており、
すべてを焼き尽くす魔王として、テイザを送り込んできたのだ
赤き竜の目的は文明をリセットし、再びドラゴンの時代に戻すことである

この物語の冒頭は、ミリーとオーウェンの暮らす小さな村落、ルッコラが
村食いと呼ばれる略奪者の集団に襲われ、略奪されたところから始まる
ルッコラは襲撃によって村民は皆殺しに、村は跡形もなく焼き払われ
価値のある子どもは奴隷としてハロルドの元に連れ去られた。
ミリーの母親は殺され、姉も凌辱されたあと、奴隷として売られる
オーウェンは第二の故郷であるルッコラと、教え子たちを失ってしまう

聖都教団はこの事件を、ラファエルの農村を狙った、クリザリドの略奪行為だと発表
それをうけラファエル国は、クリザリド国に宣戦布告する
この事件の黒幕は、奴隷という生贄が欲しかったハロルドと
隣国クリザリドへ宣戦する理由が欲しかったラファエル王室である

聖都教団は表向きは村食い事件の解決を口にしてはいるものの、
実態はハロルドと王室の傀儡に過ぎない。
教団はウェアウルフ事件の失態で、閑職の身にあったテイザ捜査官を
村食い事件の担当に任命する
しかしその理由はテイザには村食いは追跡できっこない、
またその責任を負わせるのに、うってつけの相手だというものである
テイザはおよそ10年ぶりに、オーウェンと再開することになる

ミリーはかけがえのない家族を蹂躙された復讐のために、
オーウェンは首輪とハロルドという自らの過ちを清算するために
テイザは愛するオーウェンと黒き子供達のために、それぞれの戦いが始まる。